クリニック 名古屋ちくさヒルズ

理事長ブログ 名古屋クリニック

コロナ後の経済

コロナによる緊急宣言、活動自粛によって、オンライン出勤、テレワークが加速し、経済活動も急激に縮小している。ヒトの動きが消失することで、医療機関を含めて様々な業種業態で収益が低下し利益率が急速に低下した企業がほとんどである。
コロナウイルスは、今後数ヶ月で一旦感染患者は減少し安定すると思うが、第二波第三波がいつおこるか、わからない状況で、この環境下ではこれまでと同様の経済活動が同様の経済システムのもとでおこなわれるとは、思えない。
事実、コロナによる自粛で、無駄使いが極端に減って、このような生活があるのか、と実感した方々が多くあるという。そして、このような人々の多くが、このような生活を今後も続けたいと希望しているという。つまり、これまでグローバル経済の中で、物で満たされた生活を知らず知らず送ってきた多くの人たちが、初めて異なるライフスタイルを経験し、共感したのである。人が集まる空間で、物を買い、食事をし、娯楽を行なってきた消費行動が、分散空間で不自由ではあるが、生活を楽しむという方向へ移行していくであろう。家は、マンションではなく、一軒家が好まれるようになり、利便性のある地価はますます高くなると思われる。
5Gや衛星通信ネットワークが整備され、AIが加速度的に発達し、ヒトの脳に近づくことで、ヒトの価値は、資格や技術ではなく、AIを制御する能力を身につけているかどうか、ということで判断されるようになるであろう。医者の世界でも同様である。ポストコロナでは、上記の動きが加速し、5年程度で確立されると考えており、経済活動と経済システム(もちろん医療活動や医療システムも)は、このような能力を身につけた人々が、何をどのように考え、どのようなものを創造するか、で、具体的な方向性が決まるのではないか?グローバル経済は、さらに高次元の経済活動に変容すると思う。このような新たな社会では、格差が益々拡大すると推察されるが、意外ではあるが、体感格差は、縮小するように感じる。なぜなら、価値観が異なる社会が到来するためであり、異なる価値観のもとで、経済活動が変容していくからである。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

コロナ後の医療

2020年5月に入り、コロナはやっと収束傾向となってきた。日本では非常事態宣言が、解除される地域が出てきたし、世界的にも経済活動再開の動きが活発になってきた。
さて、コロナショックで何が起こったであろうか?当初は、軽い風邪のように思われていたのであるが、感染が急激に増え死者が出現するようになると、どの国もこぞって入国制限に走った。外出禁止令や移動中止命令が出て、非常事態として、行動管理が行われるようになった。ウイルスたいさくとして、マスク、うがい、手洗いが推奨され、三密制限がされるようになった。ウイルス検査促進による医療従事者感染、医療崩壊が急激に進み、医療敬遠や診療拒否が起こるようになった。また同時に、医療における岩盤規制があっけなく消失し、対面診療、対面処方という原則がなくなってしまった。医療は、医師の指導と管理のもとで、という原則すら、風前の灯となり、現時点では、コロナ診療に限り、と限定つけられているものの、この限定にどの程度意味があるのか、分からなくなってきた。遠隔医療が浸透するとともに、その可能性は、医療システムの変革に繋がることが明らかとなり、風邪をひいたらすぐ病院へ、という国民の常識があっという間に崩れてしまった。コロナショックによって、日本の様々な社会システムは強制的にスリム化に向かうと考えている。5Gや衛星通信ネットワークの加速度的な発展とAIロボティクスの高度化により、多様ではあるがリスクの少ない生産活動や生活が好まれるようになり、非接触社会が基本となるかもしれない。
予測医療、自己医療、遠隔医療、を取り入れたAI健康医療システムの構築によって、医療システムもスリム化され、皆保険制度の見直しに繋がり、同時に医療機関の果たす役割は、小さくなるかもしれない。当然、病院は淘汰され、医療費の増大は抑制されると思われる。
このように考えると、コロナ後の医療は、技術革新が加速し、数十年かかって到達すると思われた医療環境が、数年以内に出現するのである。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

惑星リュウグウは立方形

先日テレビではやぶさ2のリュウグウへの着陸の様子を見た。はやぶさ1の時には、着陸に失敗したが、今回はいろいろなトラブルを乗り越えて、成功したようである。
私が最も興味を引かれたのが、リュウグウという星が立方形であった点である。地球、月、太陽と言った星という存在は、一般的にが球体が常識であろう。ところが、リュウグウは立方体であることにまず驚かされたのである。
再生医療でも、3Dデバイスを用いて作る三次元構造体は、一般的には球形である。そうではない形を作るのは、特殊な癌細胞以外は容易ではないのである。
しかし、例えば、重力をコントロールすれば、どうなるか、というと、いろいろな三次元構造体が作成可能となる。つまり、立方体形成が、何を意味、示唆するのか?が、非常に興味あるところ、である。

グローバルヘルスケア財団では、「キューブサット人工衛星による宇宙医療ネットワーク」の研究を行なっている。あくまで目的は、ネットワーク構築なのであるが、小さいながらも、サイコロ空間は保持しているので、いろいろな実験に使えるのである、そこで、最も興味があるのは、臓器再生研究である。宇宙の無重力状態で、地上にはない、様々な造形が可能であるのであれば、人工臓器が作れるし、また地上にはない新たな材料が作成できれば、新素材による創薬などが可能となる。このように考えると、医療ネットワークによる情報通信システムだけではなく、人工素材の開発や人工臓器の開発にも利用できるのでは、と考えると、夢が広がり、何かゾクゾクするのである。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

朝ぼりのタケノコ

鳥市(京都にある食材屋)から朝ぼりのタケノコを取り寄せた。
今はタケノコが旬である。鳥市の説明書にあるように、タケノコの頭をおとし、糠とともに大鍋でゆでた。一晩そのままにして、奥さんが料理を開始した。
メニューは、タケノコのお刺身、タケノコのお吸い物、タケノコご飯。大きなタケノコ一本が、余すところなく調理された。
日曜日なので、朝ごはんはほんの少しにして、お昼にタケノコづくしとなった。
そういえば、奥さんの実家の近くの山でこの季節になると、タケノコがたくさん出て、パパがとってきてくれたものだ。山盛りのタケノコの皮をむき、アクを取って、茹でてくれた。タケノコ料理をご馳走になり、余った分はお土産で持たせてくれた。
奥さんも小さい頃から、パパと一緒にタケノコ掘りをやっていたので、私には分からないタケノコの頭を見つけるのが天才的にうまかった。私も一緒に連れて行ってもらったことがあるが、一つも収穫できなかったものである。
このようにタケノコには、慣れ親しんでいたせいか、その食べ方は、「余すところなく、楽しむ」というものである。
食材を愛しみ、余すところなく食するのは、自然への敬意であり、自然との共生のルールであると思う。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

最後の雪

昨年のこと、4月の初め、山の家にいる時、雪に見舞われた。
太陽が出ていたかと思うと、突然あつい雲に覆われ、空が暗くなり、雪が降ってきた。永遠に続く木々の合間を、雪が舞う。そして、その向こうにはあつい雲。どこを見ても、その繰り返しである。しかし、いつまでも暗いわけではない。その雲の隙間を縫うように、光が顔を出す。その光は、雲によって散乱し、幻想的な光景を作り出す。
ただただ外を眺める。なにも考えない。あたまの中から音が紡ぎ出される。言葉は存在しない。言葉のない世界。思考細動の状態である。山の雪景色は、真っ白で、精神状態は、不安定。雪の白さは心の制御を乱すようである。
雪は突然止み、空に明るさが戻ると、生物が活動を始める。私も、頭が活動し始め、言葉が表出する。
春の山、最後の雪が降り止んで、自然の息吹五感にしみる
雪対策をせずに、別荘にやってきたので、自然と帰宅は早くなる。雪はやみ太陽が出ているにもかかわらず、早朝にははや帰宅の準備となる。その間、犬たちは外へ出かけてゆき、しこたま走ってきたらしい。準備が完了した頃、ご帰還となったが、二人ともずぶ濡れである。ずぶ濡れの二人は、さっと水滴を落としてもらい、ワゴンの後ろから勢いよく車に飛び乗るのである。
昼過ぎには、晴天の名古屋に到着となった。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

やさしい心は人のもの?

他人をおもいやる心にふれる経験は、貴重でありがたいものである。
報道などで殺伐とした事件が多い世の中になってしまったせいか、なおさら身にしみ、豊かなきもちを抱かせる。
人とは、いいもんだ、などと思ってしまうが、果たしてそうであろうか?
おもいやる対象は、他人に限らず、自分以外のもの、と考えるほうがよいかもしれない。自分にぞくするものは、自分の家族が含まれる場合もあるかもしれない。
このような事象は、人間だけではなく、動物でもあるようで、NHKなどで野生の動物の番組を時折やっているが、動物でも、集団生活をしていると家族以外にそのような行動をするようである。
この思いやる心は、人がもともと保有するものであろうか?競争社会のなかでは、思いやる心は、生まれないように思われるがそうなのであろうか?
また、キリスト教社会では、その教えが行き届いており、他の宗教社会より、思いやりに溢れていのであろうか?
最近のコロナウイルス感染流行が全世界に広まり各国が競って行ったのは、国境閉鎖である。そして、場合によっては、都市のロックダウンで人の出入りを止めてしまった。
人との触れ合いを禁じ、距離を保ちながら生存を目指す社会で、弱者や困っている人たちへの思いやりはどのように示されるのか、現在社会は試されている。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

日曜日はスイカの日

季節外れのスイカ 誰かからもらった
日曜日に食べることになり冷蔵庫にしまった
大きなスイカ いつものスイカ
毎日 冷蔵庫を開けては眺めていた
日曜日が来た
朝ごはん、スイカを切ることにした
スイカ いつもの色 いつもの香り
小ぶりだが タネもいっぱい
日曜日はスイカの日
みんなでスイカを食べた
塩はいらない
山盛りあったスイカは あっという間になくなった

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

コロナとステイホーム

2020.3新型コロナウイルスで全世界がひっくりがえるような騒ぎとなった。
感染者が爆発的に増え、多くの人々がバタバタと亡くなった。
我が国の発端は、クルーズ船ダイアモンドプリンセス号の横浜寄港であった。
クルーズ船の中で多数の感染者が発症し、水際対策で神奈川県は大変なことになった。
クリニックでは、この頃より感染の拡大を考慮し、診療制限を行うことを決定した。
特に発熱の患者様は、全員おことわりすることにした。本当に申し訳ないことであったが、クリニックのような小さな空間ではどうすることもできないと思ったのである。
しかし、なにもしないわけにはいかないので、当院のPCRを使って、熱発はないが、感染を不安に思っている患者様を対象にPCR検査を開始することにした。
また、コロナウイルスに対する特効薬がない状況であるので、免疫力を落とさないために、免疫細胞療法を希望する患者様に提供することにした。
どちらも微々たる社会貢献ではあるが、なにもしないよりマシか、と考えた。
クリニックは、外出制限のおかげで、いつもに比べて静かなもので、職員も暇そうである。しかし、検温と酸素飽和度測定は、クリニックの職員、患者様、そのほかの人たちに徹底的に行うことにした。その甲斐あって、クリニックちくさヒルズでは、感染者を出していない。5月になって、東京では、未だ感染者が出ているものの、愛知県では激減した。クリニックちくさヒルズでは、連休明けの翌週、いろいろ考えた結果、診療制限を一部解除することにしたのである。

世の中は、非常事態宣言で、極めて静かで、私の家とその周囲も静かである。もともと、連休を利用して、ロンドン大学へ行く計画であったが中止となり、それでは別荘へでも、と考えていたら、これも中止となってしまった。では、家の周囲をトレッキングでもしようと思ったが、名古屋大学は、出入り禁止となり、途方に暮れてしまった。ということで、東山テニスセンターの周囲を中心に、ウォーキングをすることにした。東山テニスセンターは、東山の西側に隣接しする15面以上の大きなパブリックコートであり、誰でも安い価格でテニスを楽しむことができる。家族連れでも十分に楽しめる空間である。夜10時にもなると、その周辺は誰もいないので、ゆったりとウォーキングができるのである。アーサーと私は、このコースをゆっくりと歩く。アーサーは、当初不慣れなコースに戸惑っていたが、数日すると私の前をどんどん歩くようになった。
私が唯一楽しみにしているテニスはというと、名古屋大学のテニスコートが完全クローズになった。暇な仲間たちがあちこち探した結果、緑区にある諸の木テニスクラブというところでやることになった。私の家から車で20分程度、やや遠いが、背に腹は変えられない。聞くところによると、市内で空いているコートはここぐらいなもので、名古屋中から愛好家が集結する感じである。中高年を中心に、コートは一杯である。コートでは3蜜になることはないが、試合後の握手は、ラケット握手で代用することにした。

ということで、世の中、ステイホームではあるが、私のプライベートは、手洗いとうがいと喉飴は欠かせないものの、それほど変化なく過ぎていくのである。

クリニック ちくさヒルズ 院長
林 衆治

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