傷を最小限に!ニードルスコープで実現する低侵襲医療と再生治療
2025/07/04

目次
ニードルスコープとは?
ニードルスコープとは、非常に細い針状の極細内視鏡で、体内を最小限の侵襲で観察・処置できる医療機器です。代表的な機種「Cellendo Scope(セレンドスコープ)」は、慶應義塾大学とエア・ウォーター株式会社の共同開発によるもので、200ラインペア/mmの高解像度映像を実現しています。

※画像はエア・ウォーター株式会社ホームページより引用
低侵襲のメリットと特徴
ニードルスコープの最大の利点は「低侵襲性」です。通常の関節鏡検査や手術では皮膚を数cm切開し、術後の痛みや腫れが発生しますが、ニードルスコープでは数mmの刺入で済みます。また、局所麻酔で対応でき、外来日帰り治療も可能です。
- 傷口が小さく、縫合不要なことも
- 感染リスクや術後合併症が少ない
- 日帰りでの治療が可能

整形外科・再生医療への応用
ニードルスコープは、整形外科領域において特にひざ関節や肩関節の診断・治療に用いられています。MRIでは確認できない微細な損傷も、スコープで直接観察しながら評価・処置できます。さらに最近では、再生医療との併用が注目されています。
例えば、PRP(多血小板血漿)療法をニードルスコープ下で直接患部に投与することで、より正確かつ効果的な治療が可能となります。東京虎ノ門のクリニックでは、1.9mmの関節用ニードルスコープを用いた「日帰り関節鏡下PRP治療」が実際に導入されています。
当クリニックは中部地区で初めてのニードルスコープをもちいた膝治療を導入し、豊富な治療実績があります。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
将来性と医療へのインパクト
ニードルスコープは今後、耳鼻科(難聴・顔面神経麻痺)やがん治療(深部腫瘍への光治療)への応用も期待されています。また、中空マイクロニードル技術を活かし、薬剤を患部にピンポイントで投与する医療機器としての開発も進行中です。
再生医療と組み合わせることで、ニードルスコープは「診断+治療」の両立をより低侵襲に実現します。患者さんのQOL向上、医療費削減、外来手術の普及など、医療現場に与えるインパクトは計り知れません。
