歩くたびに痛む膝に──変形性膝関節症と再生医療の可能性
2025/06/09

加齢とともに膝が痛みやすくなる——そんな悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。とくに中高年の方に多く見られるのが「変形性膝関節症」です。歩くたびに痛みを感じたり、正座ができなくなったりと、日常生活に大きな支障をきたすこの病気は、進行性であるため早期の対応が求められます。この記事では、変形性膝関節症の原因や症状、そして近年注目されている再生医療による新しい治療の選択肢についてご紹介します。
目次
変形性膝関節症とは?
膝関節の軟骨がすり減ることで関節の動きが悪くなり、炎症や痛みを伴う慢性疾患です。高齢者に多くみられますが、肥満やO脚、膝への負担が多い仕事・スポーツ歴も発症リスクになります。女性に多く、片側の膝に症状が出て始まり、やがて両膝に進行することもあります。

主な症状と進行の過程
初期には違和感やこわばり程度ですが、進行すると痛みや腫れ、可動域の制限が生じます。症状の段階は以下のように分類されます。
- 初期:歩き始めの痛み、違和感
- 中期:階段の上り下りが困難
- 末期:安静時でも痛みがあり歩行が困難に
早期発見と早期治療が進行を食い止めるカギとなります。

従来の治療法
従来の治療法は以下のようなものがあります:
- 保存療法(リハビリ・薬物療法・装具)
- 関節内注射(ヒアルロン酸)
- 手術(人工膝関節置換術など)
特に保存療法は初期に有効で、痛みの緩和や筋力強化を図りますが、進行例では根本的な解決が難しいのが現状です。

再生医療という新たな選択肢
近年注目されているのが、自己の細胞を使って治す「再生医療」です。とくにPRP(多血小板血漿)療法や幹細胞治療が脚光を浴びています。
- PRP療法:患者自身の血液から血小板を抽出し、患部に注入。血小板が放出する成長因子により、組織の修復が促されます。
- 幹細胞治療:脂肪や骨髄から採取した幹細胞を膝に投与することで、軟骨の修復・炎症の抑制が期待されます。
これらの治療は手術を回避したい患者に有望な選択肢となりつつあります。

当院での治療とサポート体制
当クリニックでは、再生医療を中心とした治療に力を入れており、患者さまの状態やライフスタイルに合わせて最適な治療プランを提案しています。
- 医師による詳細な問診と画像診断
- PRPや幹細胞治療の実施
- リハビリ指導や生活習慣のアドバイス
地域密着型クリニックとして、一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。膝の痛みでお悩みの方は、ぜひご相談ください。
まとめ:膝の痛みはあきらめなくていい
変形性膝関節症は加齢にともなう自然な変化とはいえ、放っておくと生活の質を大きく損ないます。最近は再生医療による治療が注目され、選択肢が広がってきました。
「手術は避けたい」「少しでも膝の状態を良くしたい」と考える方にとって、新しい治療法は光となるかもしれません。
大切なのは、早めに専門医に相談し、自分に合った治療法を見つけることです。未来の自分のために、今できることを始めてみませんか?
