院長ブログ 片言自在

32. 突然歩けなくなる

昨年12月、会議のためロンドンへいった。初日からロンドン大学やら大使館やら会議に出向いた。この頃のロンドンは日照時間が短い。朝は7時過ぎないと明るくならないし、夕方は5時にはまっくらである。その上、始終小雨が降っていて、太陽を見ることがきわめてまれである。当然であるが、湿気が強く、芯から冷える。

3日目であったであろうか、右のお尻が重くなり、突然歩けなくなった。具体的には10メートルも歩くと、足が鉛のように重くなり、動かないのである。

なんとか所用を全て済ませ、予定通り帰国した。

いろいろ調べてみると、上記の症状は間欠性跛行というらしい。そして、この症状が出る代表的な病気は、脊柱管狭窄症と判明した。

脊柱管狭窄症は、背中の神経が、なんらかの原因で圧迫狭窄を起こす病気であり、ひどくなると手術らしい。急いでMRIをとったところ、腰椎の2ー3番目で狭窄があるが、まだ軽いらしい。

ということで、まず整形外科医に仙骨ブロックをやってもらった。まず5mlでやったが効果がなかったので、10mlに増加した。すると、症状が軽快し、不快感が消失し歩きやすくなった。ただし、効果は3ー4日である。

そして、婦長の紹介で、鍼治療に通うことにした。といっても、鍼は、全身に打つのである。あとは、腰椎固定、温湿布、血流改善剤の服用、ストレッチ、腹筋背筋腕たせ運動、を毎日行った。このようなメニューで、2ヶ月もすると、普通に歩けるようになったのである。

いろいろ考えてみると、もともと脊柱管狭窄症はあったと思うが、ロンドン出張、気候の変化といった環境変化によるダメージが症状の悪化を招いたのであろう。

今回の件でよかったことは、これまでテニスをやると腰痛があったその原因が、脊柱管狭窄症であると、確定診断できたことである。この件から、腰には冷湿布ではなく、温湿布を用いることにした、

英国はもともと関心がない国の一つであったが、この一件後、秋冬の英国には、行きたくなくなってしまったのである。

クリニック チクサヒルズ 院長
林 衆治

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