院長ブログ 片言自在

31. 脂肪の塊

クリニックチクサヒルズでは、昨年度よりお腹の脂肪から培養した脂肪内幹細胞を用いて、関節、肝臓、脳などの再生医療を行なっている。アトピー性皮膚炎の患者様やお肌を綺麗にしたい患者様に対する幹細胞液を入れたクリーム、ローション、スプレーなども非常に好評である。

このように脂肪を使った再生医療を行なっているのであるが、私自身20年来、頭の後ろのあたりに、脂肪の塊を持っているのである。当初は、小さいものであったが、さすがに20年も経つと、はたからでもわかるものになる。おおよそ直径8cm程度はあると思う。

MRIでは、脂肪の塊である。このまま放置しようかな、とも思っていたが、80歳過ぎまで生きると仮定すると、全身麻酔をかけるのもリスクが高くなるであろうから、今のうちに取っても良いかな、と思うようになった。

そこで特定認定再生医療等委員会で毎月一緒になる大学の同級生の形成外科医に相談した。

そんなこんなで、私は近々オペを受けることになった。

前日入院、オペ翌日退院である。私は、当初、日帰りオペでどうかな、と思っていたが、病院のシステムで、前日入院、翌日退院、となった。病院によって、いろいろ決まりがあるらしい。もしも、クリニックチクサヒルズであれば、日帰り手術となったであろうが、最近病院は、医療訴訟が多く、慎重であることを身をもって知った次第である。

仮にクリニックチクサヒルズで、私が、私のオペをやるとなるとどうなるか、想像してみた。腫瘍は、後頭部にあるので、目では見えない位置ということであろう。そうなると、リアルタイム画像をipadなどのディスプレイで見ながら、ということになる。

まずは、局所麻酔と仮定して、ロボットをマスタースレイブで操作、または介助ナースを使って、麻酔剤を注射する必要がある。次に手術方法であるが、私が、画像を見ながら、ロボットをマスタースレイブで操作することでオペを進めることになる。介助ナースは必要かもしれない。万が一全身麻酔が必要ということになった場合、アウェイクサージェリーに移行することになる。この場合、麻酔医の協力が必要となる。

このように考えると、現時点では病院で手術してもらった方が苦労が少ないかもしれない。

私どもが開発する多関節ロボットが実用化に近付けば、上記のような、いわゆるself-awake surgeryを実現するシステムの開発に手をつけても良いと思うが、今の段階では現実的ではないようである。

ということで、私は黙って同級生の形成外科医に任せることにしたのである。

クリニック チクサヒルズ 院長
林 衆治

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